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10.15オールジャパン学習会が開催されました(全編動画公開)

10月15日月曜日の午後4時から午後6時半の日程で衆議院第一議員会館の多目的ホールにおいて
オールジャパン学習会を開催した。
平日昼間の時間帯にもかかわらず、200名近くの市民の方の参加を賜った。
用意した資料が足りなくなってしまい、資料をお渡しできなかった方が多数出てしまったことを深くお詫び申し上げたい。
学習会タイトルは
「私たちの命の源が危ない
-水・種子・食の安全を守ろう!-」
で、3名の素晴らしい講師の先生からご講演を賜った。
学習会の模様は、IWJが実況中継下さり、いつものようにユープランの三輪さまが収録し、
すでに公開してくださっているので、ぜひご高覧賜りたい。
20181015 UPLAN 「私たちの命の源が危ない~水・種子・食の安全を守ろう!~」
会場予約の労を立憲民主党常任幹事会議長の川内博史で衆議院議員の事務所にお願い申し上げた。
川内議員は学習会の冒頭から参加下さり、挨拶を頂戴した。
また、今回学習会のテーマに関連する重要事項について、気鋭のジャーナリストである堤未果さんが出版された
新著『日本が売られる』(幻冬舎新書)を紹介させていただく予定にしていたが、。堤未果さんの夫である、
立憲民主党の川田龍平参議院議員が学習会に参加下さり、堤さんの新著の紹介も兼ねてのご挨拶を頂戴した。
学習会はオールジャパン平和と共生運営委員で弁護士の佐久間敬子氏の司会進行で執り行われた。
最後の質疑応答では、同じく運営委員の安田節子氏がコーディネータを務められた。
学習会冒頭、オールジャパン平和と共生の最高顧問をお引き受け下さり、この運動を全面的に支援くださっている
前日本医師会会長の原中勝征氏からご挨拶を賜った。
学習会のテーマは
「私たちの命の源が危ない-水・種子・食の安全を守ろう!」
だったが、原中氏はこのようなテーマの学習会を開催しなければならないこと自体は、大変悲しむべきことであると話された。
しかしながら、現実に起きていることを十分に知るために学習会を通じて市民が情報を共有することが非常に大切であり、
市民による運動によって「平和と共生」の政治を実現するため、みなで力を合わせて行動してゆくことの大切さを強調された。
川内議員からは、嘘とごまかしと隠ぺいと開き直りの安倍内閣が長期化し、2019年に安倍首相の首相在任期間が戦後最長、
さらに日本の議会政治史上最長になる可能性があることが指摘された。そのような不名誉な歴史を残さぬためにも、
2019年夏の参院選で安倍政治を打倒する勢力が結束して大勝利することの重要性を強調された。

講演では3名の講師から、水、種子の問題を中心に、非常に密度の濃い、問題提起、解説、対応策の提示が示された。
講演のトップバッターを務められたのは拓殖大学教授の関良基氏である。
関氏は長野県の出身で江戸時代末期に立憲政治の重要な提案をした赤松小三郎氏についての著書も公刊されている。
明治以降の日本政治の体制を「長州レジーム」と命名し、明治維新とは長州レジームによる
日本政治転覆の行動であったことを明快に解析されている。
講演では「社会的共通資本としての水」のテーマで、水道民営化の誤りを分かりやすく解説くださった。
日本では水に対する需要が減少し、市町村が運営する水道事業は経営的な厳しさを増している。
また、施設、設備が老朽化しており、その修復や更新が必要になっている。
関氏は、この事実認識は正しいが、これは水道民営化の根拠にはならないと指摘した。
水道水という財は生活必需品であり、事業形態が独占にならざるを得ないものであり、
このような財は民営ではなく、公営で行うことが論理的な必然であることを強調された。
民営化論者は正当な論理的根拠を示さずに、結論ありきで民営化を推進している。
諸外国でも民営化が失敗し、再公営化が大きな潮流になっている。

二番目の講演をされたのは、弁護士で新宿記議会議員を務められている三雲崇正氏である。
三雲氏は「法的見地からの水道民営化諸問題」のテーマでお話しくださった。
三雲氏はTPP違憲訴訟弁護団にも参加され、TPP諸問題についても専門家として精通され、
TPPの問題点を指摘されてきている。
三雲氏は2013年4月に麻生太郎氏が米国のシンクタンクCSISで行った講演の時点から、
急激な勢いで水道民営化が進展してきた事実を明かした。
麻生太郎氏はCSISで次のように述べた。
「例えばいま日本で水道というものは世界中ほとんどの国ではプライベートの会社が水道を運営しているが、
日本では自治省以外ではこの水道を扱うことはできません。しかし、水道の料金を回収する99.99%
というようなシステムを持っている国は日本の水道会社以外にありませんけれども、この水道は、
全て国営もしくは市営・町営でできていて、こういったものを全て民営化します。」
麻生氏は、2013年には存在しない「自治省」が水道事業を扱っているとし、システムを持っているのは
「水道会社」だとしたうえで、水道は、全て国営もしくは市営・町営でできていると、
不可解極まりない説明をしたと、三雲氏は指摘した。

麻生氏の説明では、日本の水道事業を行っている主体が、自治省なのか。水道会社なのか、国営なのか、
市営・町営なのか、まったく分からない。事実関係を正確に知らないまま講演をすると、このようなことになってしまう。
これを日本語で話し、通訳が英語で伝えるのだから、講演会に出席した人々ははてなマークに包まれたことだろう。
このようなことは麻生氏にとっては日常茶飯事なのだろう。
麻生氏が伝えたかったことはただ一つ。「全て民営化します」である。
日本国民の貴重な財産、資源を、国会の審議も何もしていないなかで、外国に行って、勝手に民営化を宣言することは言語道断だ。
第2次安倍内閣は2012年12月の総選挙で誕生した。
この選挙で、安倍自民党は「TPP断固反対」、「TPP交渉への参加に反対」と大書きしたポスターを貼りめぐらせた。
安倍自民党は日本のTPP参加に反対であると「偽装」していた。
この選挙から3ヵ月も経たぬ2013年3月15日、安倍首相は日本がTPP交渉に参加すると宣言した。
そして、米国との間で、TPP交渉に参加するための協議に入った。
日本がTPP交渉に入れてほしいと懇願し、米国が、入れてやるには条件があると、日本政府に条件を呑むことを求めたのである。
そのタイミングでの麻生氏発言であり、「日本の水道をすべて民営化する」は、日本がTPPに参加させてもらうための
「条件の一つ」=「入場料の一部」であった疑いが濃厚だ。
日本はTPP交渉に「参加させてもらう」ために、とんでもない入場料を払ったのだ。
日本が主張する農産品の聖域化については、何も具体的に決定されず、米国発表資料には「センシティビティ」の表現さえ明記されなかった。
他方で、日本が米国に輸出する自動車関税率に関して、現在2.5%の乗用車の関税率が14年間、
現在25%の、売れ筋のSUVを含むトラック関税率が29年間、一切引き下げられないことが決定された。
さらに、かんぽ生命には米国保険会社の主力商品であるがん保険を認めないこと、
日本全国の郵便局窓口でアメリカン生命保険の保険商品を販売することなどが決定された。
その一環として、日本政府は水道を民営化することを約束させられたのだと考えられる。
オールジャパン平和と共生の運営委員を務めてくださっている山田正彦元農林水産大臣は、15日の講演の冒頭で、
日本政府が米国との間で交わした合意文書に、極めて重大な事項を明記されていることを、改めて指摘された。
TPPの並行協議で、日本政府は次の条文を献上した。
「保険等の非関税措置に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の書簡」
のなかの「投資・企業等の合併買収 3.規制改革」に記されたものだ。
「日本国政府は、2020年までに外国からの対内直接投資残高を少なくとも倍増させることを目指す日本国政府の成長戦略に沿って、
外国からの直接投資を促進し、並びに日本国の規制の枠組みの実効性及び透明性を高めることを目的として、
外国投資家その他利害関係者から意見及び提言を求める。
意見及び提言は、その実現可能性に関する関係省庁からの回答とともに、検討し、及び可能な場合には行動をとるため、
定期的に規制改革会議に付託する。日本国政府は、規制改革会議の提言に従って必要な措置をとる。」
日本政府がハゲタカ外資の命令に従って「必要な措置をとる」ことを確約してしまっている。
種子法廃止は2016年11月の規制改革会議に突然姿を現し、翌2017年前半に、閣議決定、法案国会提出を経て、
審議時間も十分に確保されぬまま、可決され、本年施行されてしまった。
ハゲタカ主導で日本の制度変更が強行される現実が広がっている。
これが、水道、種子だけでなく、あらゆる食の安全問題にも広がっている。
私たちは、これらの情報を広く市民に拡散して、主権者全体で情報を共有しなければならない。
そして、日本が破壊し尽されぬ前に政治を刷新しなければならない。
「愛・夢・希望の市民政権樹立」に向けて「オールジャパン平和と共生」の連帯運動を大きく広げてゆきたいと思う。
一段の参画とご支援を心からお願い申し上げる。
なお、学習会の詳細について、オールジャパン平和と共生運営委員の高橋清隆氏が高橋氏のブログに記事を掲載されているので
ご参照賜りたい。
『国民の水や種を売る政治を告発 オールジャパン学習会[詳報]』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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